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複数人と同時交際できる「ポリアモリー」とは?浮気や不倫とどう違うのか

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こんにちは、ピクルス斎藤(@pickleSAITO)です。突然ですが、「ポリアモリー」という言葉をご存知でしょうか?

ポリアモリーとは、それぞれが合意の上で、複数人と同時に性愛関係を築くことです。日本ではタブーとされている「不倫」「浮気」「二股」 その概念を覆す新たな考え方が広がりつつあります。

今回は、「ポリアモリー」という考え方とその是非について掘りげていきたいと思います。

「ポリアモリー」とは

ポリアモリー(polyamory)は、ギリシア語の複数(poly)とラテン語の愛(amor)を組み合わせた造語です。 簡単にいえば、複数の人と恋愛関係を築く「複数恋愛」のことです。 「排他的な一夫一妻制ではない関係」という「ノンモノガミー」のひとつです。

特徴としては、関係者全員が同意の上で、複数の性愛関係を持つ点です。

この考え方はどちらかが結婚しているとしても成り立ちます。オープン・マリッジ(夫婦以外の性的な関係をお互いに許容する結婚の形)はその一例です。

お互いに合意をしている点が、「ポリアモリー」と「不倫」「浮気」「二股」との違いになります。

はじめて、「ポリアモリー」の考え方を知った人は大変驚くかもしれません。しかし、そもそもなぜ恋人や夫婦がひとりでないとダメなのか。「不倫」「浮気」「二股」が御法度とされているのか。その点について、深堀りしていきましょう。

「一夫一妻制」と「一夫多妻制」・「多夫多妻制」

結婚に関して、世界には「一夫一妻制」「一夫多妻制」「多夫多妻制」という3つの制度を持つ国があります。

一夫一妻:ひとりの夫(妻)以外は婚姻関係を認めない制度
┗例:主にキリスト教圏

一夫多妻:複数の妻の婚姻関係を認める制度
┗例:イスラム系、アフリカ、モルモン教圏、ユダヤ教圏、トルコ、チュニジアなど

多夫多妻:複数の妻(夫)との婚姻関係を認める制度
┗例:ブータンなど

日本は「一夫一妻制」なので「ポリアモリー」の考え方は理解しがたいと思いますが、それに近い恋愛や結婚を認めている国や文化は実はたくさんあるんです。

100年前は、日本を含めて、中国文化やタイ文化は一夫多妻制であり、アジア諸国は元々は一夫多妻の文化だったのです。歴史を紐解くと、大航海時代からはじまるヨーロッパ諸国のアジア支配により、キリスト教の考え方が徐々に広まり、現在の一夫一妻が普通とされるようになったんです。

つまり、「一夫一妻制」のみが正しいという考え方は宗教的な理由であり、けして生物学的に自然であるということではないのです。動物界でみても配偶システムは様々ですが、一夫一妻はむしろ少数派です。簡単に考えれば、モテる男が複数の女性と関係を持ち、モテない男が女性と関係を持たなければ、モテる遺伝子のみが後世に残っていきますね。

では、生物学的な観点から考えてみましょう。

猿の世界を見れば一目瞭然です。猿は真ん中にボス猿がいて、その周りを雌と子供が取り巻いています。さらに、その周りには雄が縄張りを守っています。

注目すべきは、ボス猿は集まってくる雌猿と交互に交尾し、たくさんの子孫を残そうとします。ボス猿は猿の世界で一番強い=モテる構図になっており、雌も強い遺伝子を獲得しようと尻を赤くし、ボス猿の気を引こうとしています。

猿の世界=生物的には強いものがたくさんの雌を抱え、子孫を残そうとする戦略は、自然の摂理にかなった当たり前の行動といえるでしょう。

人においても猿と同じです。

男性は基本的に健康的で綺麗な女性であれば誰とでも性的な関係を持ちたいと考えます。理由としては、男性はとにかく自分の遺伝子を残そうと、多くの女性と性的な関係を持ちたいと感じるからです。

一方で、女性は妊娠し、子供を育てる必要があり、一生のうちで子孫を残せる期間が限られてしまいます。そのため、できる限り優秀な子孫を残そうと、男の選別を行います。

それゆえ、一夫一婦制のなかった時代には、強くてお金のもっている男のところに自然と女が集まり、そして男はその女を養っていくという文化が当たり前だったのです。

なぜ「不倫」は叩かれるのか

「一夫一妻制」は、人間の感情に則った制度ではなく、宗教的・政治的な背景がはらんでいます。

また、「一夫一妻制」の方が国力があがるという点も挙げられます。結婚したら恋愛をしないことが普通になれば、男性は仕事にのみ精を出すようになるためです。

自由恋愛の価値観である一部のアフリカ諸国やラテンの国よりも、キリスト教圏のアメリカ・ヨーロッパ、そしてその影響下にあるアジア諸国の方が資本主義社会においては強いということからも理解できるかと思います。

昨年、ベッキーの不倫騒動が世間で騒がれましたが、芸能人が不倫を徹底的に叩かれるのは、国策として「一夫一妻制」の考え方を国民へ徹底するためでしょう。

こうした宗教的・政治的な背景においても、「ポリアモリー」の考え方が日本では理解できない人の方が多いのではないでしょうか。

※不倫とは

  • 『不倫』とは、無断で結婚相手以外と性行為を含む恋愛関係を持つこと

浮気との大きな違いのひとつは、『不倫』は性行為を持つ関係に限定している点です。『浮気』はセックスをしない場合の男女関係も含まれますが、『不倫』は基本的には肉体関係を持った男女関係を指します。

民法上では「特定の相手と不貞行為を繰り返すこと」と定義されます。不貞行為とは「配偶者以外の異性と性的な関係を持つこと」を指します。

 

法律上の定義でけではなく、漢字に含まれたニュアンスについても説明します。

『不倫』の【倫】は『倫理』の【倫】です。そのため、「倫理を犯す」という意味をはらんでいます。つまり、『不倫』とは「道徳を外れる」というニュアンスが込められています。

一夫一妻の結婚制度に反する行為は、それだけ罪が重いのです。その意味では、心理的な要素から肉体的な要素までを包括する『浮気』の中の、より罪の重い行為が『不倫』となります。

「ポリアモリー」における最大の困難、それは「嫉妬心」

ポリアモリー実践者でも、困難に感じるのは、お互いの「嫉妬心」なんです。ポリアモリーの考え方において、嫉妬心は隠すのではなく、お互いに打ち明けることを推奨しています。なぜなら、お互いの信頼関係こそがポリアモリーの肝だからです。

ポリアモリー実践者は、元々複数の人を愛してしまう特性があります。そんな自分を嘘で隠し通すのではなく、「ありのままの自分」を打ち明け、認め合うことがとても重要なのです。

そのため、ポリアモリーは複数の恋人のスケジュールをすべて公開しています。場合によっては、お互いの複数の恋人同士を合わせて、一緒にデートしたり食事にいったりもします。そんな、隠し事のない信頼関係を構築することで、「嫉妬心」からお互いを傷つけ合うことを限りなく少なくしているのです。

その結果、浮気や不倫の罪悪感から解放されて、「ありのまま」同士が本当の信頼関係を築くのです。

まとめ:「ポリアモリー」の是非について

以上複数人と同時交際できる「ポリアモリー」について説明しましたがいかがでしたでしょうか。

価値観が多様化している現代社会において、「ポリアモリー」という新たな価値観が広がってきています。しかも、生物学的には一夫多妻制のほうが自然な形であり、一夫一妻制のほうが自然の摂理に反しています。

人類が制度や法律という形で生み出した「観念」で、文字や科学技術の発展に大きく貢献した一方で、人類本来の本能や共認機能という、生物的により深い位相の感覚を封じ込めているのも否定できません。

 

こうした考えは”今の常識”からすれば、理解がしがたいかもしれませんが、もしかしたら、それは人間として自然な結果ではないかもしれません。

もちろん、価値観は人それぞれですが、この内容が常識を疑うひとつのヒントとなれば幸いです。

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